「え、ヒロアカ?名前くらいは知ってるけど......なんか子供っぽそうだし」

と笑っているそこのあなた!そんなあなたにこそ読んでほしい作品です!

「"個性"がなくても、ヒーローはできますか!?」

「"個性"がない人間でも、あなたみたいになれますか!?」

 この物語の舞臺は、世界総人口の約8割が何らかの特異體質"個性"を持つ超人社會となった現在。"個性"を悪用する犯罪者<敵(ヴィラン)>の出現によって人々の不安が増し、混亂渦巻く世の中が背景です。そんな社會において、かつて誰もが空想し憧れた一つの存在が職業として腳光を浴びていました。それが<ヒーロー>です。

 この物語の主人公?緑谷 出久(みどりや いずく)は、幼い頃からヒーローに憧れる少年です。しかし、地味で抜きん出た才能も無く、そして"個性"を持たない"無個性"である緑谷は、ずっと周囲からその夢を否定され続け、それでも夢を諦めきれずに生きていました。

 そんな緑谷の人生を、この一言が変えました。

 「君が、助けを求める顔してた」

 緑谷の幼馴染みがヴィランに襲われた事件の際、激しい抵抗を前にヒーローたちですら近づけない中で、緑谷だけが何のためらいもなく飛び出していったのです。恐怖にすくむ身體を必死に動かし、涙を滲ませながら、それでも笑みを見せて緑谷はそう言い切りました。

 そう、落ちこぼれの緑谷が唯一他人と違ったのは、ヒーローに対して誰よりも強い憧れを抱き、人を救いたいと何よりも強く思っていたことです。だからこそ、このときの緑谷は『助けを求める人が目の前にいる』たったそれだけの理由で、危険の中に自ら飛び込んだのでした。

 そして、この出來事をきっかけに緑谷の物語は大きく動き出します。

 「あの場の誰でもない、小心者で"無個性"の君だったから私は動かされた」

 「君はヒーローになれる」

 このときの緑谷の姿の中にヒーローとしての本質を見出した人物である、No.1ヒーローのオールマイトと出會い、緑谷は真にヒーローとなる決意をします。ヒーロー養成の名門校である雄英高校ヒーロー科に入學した緑谷は、そこで最高のヒーローになるために更なる苦難と試練を乗り越えていくことになります。

 ここでは、緑谷と共にヒーローとして成長していく友人たちも必見です。文字通り"個性"豊かな彼らは、助け合う仲間でもあり、競い合う良いライバルでもあり、この作品には欠かせない重要なサイドパーソンです。

 勝つために、ただひたすら上を目指して突き進む緑谷の幼馴染み?爆豪 勝己(ばくごう かつき)

 壯絶な過去から、父親への憎しみにとらわれてしまった少年?轟 焦凍(とどろき しょうと)

 家族を想い、お金のためにあえて困難の道を選んだ少女?麗日 お茶子(うららか おちゃこ)

 過去の弱い自分と決別し、後悔しない生き方を誓った少年?切島 鋭児郎(きりしま えいじろう)

目指す目標や抱く憧れは異なるものの、志すものは同じヒーロー。それぞれの信念を胸に努力を重ねて切磋琢磨していく姿は熱く、見ているこちらまで応援したくなってしまいます。

 この作品は子供向けと誤解されがちですが、超人社會だからこそ起こりうる社會問題や、"個性"の存在ゆえにヴィランに陥ってしまった者たちの思いなど、多くが絡み合って獨特の新しい世界観が構成されているのも非常に興味深いです。どちらが"正義"でどちらが"悪"と決めきれないものであるからこそ、読者それぞれに考えさせられる奧深さがあります。

 つまり私が言いたいのは、この作品はヒーローマンガの一言だけでは言い表せない多彩な魅力を持っているということです。少年マンガとしての原點を捉えつつ、更に誰も見たことない境地へと挑んでいくような本作品は、みなさんの心に更なる面白さと感動を與えてくれるはずです。

 もしもあなたがこの先、失敗を恐れて挫けてしまったときや、自分の行く道が見えなくなって立ち止まってしまったときにこそ、どうか思い出してほしい。

たくさんの心躍る瞬間を。他の何にも代えがたい感動を。

そして、新たな一歩を踏み出す勇気を。

『更に向こうへ!! Plus Ultra!!』

 

経済學部 R.S.さん

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